2020-01-01から1年間の記事一覧

108)映画の筒井監督

井筒和幸監督というのは、昼間のワイドショーなどのコメンターにもよく出ているが、ひげ面で、何となくだらしない話し方で、あまり好きになれなかった。 年を重ねるにつれて、テレビでは清潔な感じで、見ていて気持ちのいい男性を見たいと思うようになってき…

107)戦中派か戦後派か

高2の孫娘からメールが来た。学校で「探求の時間」というのがあり、そこで「祖父母の人生をインタビューして気になったこと」、また、「それとその頃の時代背景の関連性を探る」というテーマを取り上げたいという内容だった。 私はひとまずの返事として、「…

106)春菊料理のご紹介

春菊をたくさんいただいた。家庭菜園で採れたものだという。 ビニール袋を開けると、ふわーっと春菊の爽やかな香りが立ちこめる。もっと刺激のある匂いかなと思っていたが、案外、刺激の少ない、遠慮がちな香りが鼻を突く。 春菊は足がはやい。畑で採ってき…

105)川の流れ

勤めてもいないのに日曜日の夜が憂鬱になる。明日からまた平日が始まるのと思うと心が重い。一週間のうちでは、木曜日あたりから金曜日の夜が一番うれしい。 「ああ、もうすぐ週末だ。日曜日が来る。休みが始まる。」 でも、すぐに日曜日の夜が来る。明日か…

104)イチョウの街路樹

我が住宅団地にはいくつかの大きい道路があり、そこに街路樹が植えられている。けやき、ゆりのき、ハナミズキ、そして、イチョウだ。 けやきは大きくなると葉が生い茂り、空を埋め尽くしてしまう。住民から文句が出るのであろう、可哀そうに、夏に入るころに…

103)日本人と差別②

前回はアフリカルーツの黒人の人達が、日本に住んでいてどんな嫌なことを経験しているかについて、具体的に示した。その中には、完全に差別と呼べるものもあるが、日本人が気づかなかったり、また、良かれと思って行っていることもあった。どちらかというと…

102)日本人と差別①

テニスの大坂なおみさんが、被害を受けた黒人の名前を記したマスクをして、黒人差別に対する抗議を行った。日本では彼女の行為を支持する人が多かった。 最近は日本にもアフリカルーツの人が多く住んでいる。親はアフリカ人だが、日本で生まれ、育ち、暮らし…

101)朝ドラ「エール」

NHK朝ドラの「エール」が今週で終了した。朝ドラはいつも楽しみにしているが、「エール」も、その軽妙なドラマ運びにファンになってしまった。この一文は終了の2,3週間前にしたためたものであある。 古関裕而を主人公にした朝ドラ「エール」を、毎日楽しみに…

100)孫娘と私

このブログの更新も100を迎えた。これを記念して、孫娘の幼少のころの思い出をしたためてみよう。4,5歳ころはしょっちゅう我が家に遊びに来ていて、その振舞いは祖父母(つまり私達)に至福のときを与えた。 「はーッしーッるーッ のーかー、あ、違う、が…

99)ロータリーと自転車

我が住宅団地は某ローカル線のT駅につながっていて、団地からT駅へは自動車道路があり、行き止まりがロータリーになっている。10数年前までは都心に仕事に行く夫を送るために、朝早くから多くの奥さんが車を運転してそのロータリーまで行き、ロータリーの行…

98)仕事を辞めるということ

安倍首相の辞任も、もうはるか昔のように感じられる。あれだけ頑張っていた安倍さんの突然の辞任について、遅まきながら雑感を述べたいと思う。 安倍首相が持病を理由に辞意を表明した。8年近く続いた首相職を任期前になぜ辞めるのか、本当の辞任理由は何な…

97)青森の旅②

老人の家の中にはお腹の大きい女性がいた。私を連れて来てくれた男性のお嫁さんだった。男性は老人なんかではなく、中年の男性だった。お嫁さんも何も言わない人だった。いっしょにお風呂に入ったときも、私に何も聞かないで、お腹の大きくなった色白の体を…

96)青森の旅①

友人達4人のグループで東北の恐山に行った。友人の一人のお父さんが亡くなられ、霊媒師の「イタコ」にお父さんの霊を呼んでもらおうという目的があった。友人とお父さんは涙の再会をし、私達もいっしょに泣いた。これはその大イベントのあとの、青森の親切…

95)蜘蛛の採集

このところめっきり寒くなってきた。暦は10月も半ば。この原稿は7月ごろに書いたものだが、今頃公開することになってしまった。季節外れをお許しください。 5月、6月はミミズが玄関先に、また、道路に徘徊していた。ほとんどは干からびかけているのだけれ…

94)留守電とオレオレ詐欺

オレオレ詐欺を防ぐために、我が家の固定電話を留守番電話に設定してから、もう2,3年になる。慣れたと言えば慣れたが、固定電話の呼び出し音が家中に響くのは、あまり気持ちのいいものではない。電話は「緊急」という側面を持つため、留守電にしていても…

93)父親と息子

先日、実在のオーストラリアの天才ピアニストを描いた「シャイン」という映画を見た。 息子は幼少期から音楽に対して鋭い反応を示し、深い感受性を見せた。小さいときからピアノが抜群にうまく、コンクールで何度も優勝し、天才と謳われた。 天才のその陰に…

92)旅行・紀行番組に思う

「最果て秘境×鉄道」と題するNHKのBS番組(再放送)を見た。「ミャンマーの山岳路線終着駅は地図にない村」というような副題だった。 ミャンマー(ビルマ)にはたくさんの民族が住んでいる。ビルマ族が人口約51万人強の70%を占め、少数民族としてシャン族、…

91)シニアからシニアへ(奉仕の心・心の強さ)

シニアへの応援メッセージを考えていると、まだいくつか心に浮かぶ。 「趣味」「追い求める」の他に、「奉仕の心」や「心の強さ」なども老後を、特に一人で生きていくためには必要なことであろう。今回はこの二つについて考えたいと思う。 人は人に、どんな…

90)シニアからシニアへ(追い求める)

障害者の女性アスリートが言った言葉を噛みしめている。 インタビュアーの「オリンピックを狙っていますか」という質問に対して、 「もちろん出られたらいいとは思いますが、今までの自分の記録を少しでも上げられればいいと思っています。前よりも良い記録…

89)シニアからシニアへ(趣味について)

「シニアからシニアへ」は、1人のシニア(私自身のこと)から、同世代のシニアに向けたエールメッセージです。 86)「ルーチンワークについて」では、閉塞感を打ち破るには、ルーチンワーク(毎日の決まりきった仕事)をきちんとこなすことが大切だと述べた…

88)乗馬と私

一時期、馬がとても好きだった。引き締まった体、つややかな毛並み、優美な動き、走り方、すべてに魅了されていた。 仕事の関係で福岡に2年住んだことがある。単身赴任だった。 土日は月に1回は東京に帰るが、その他の週末がぽっかりと空いて、一人ぼっち…

87)ルーチンワークについて

野口聡一さんはせまい宇宙ステーションに5か月半も滞在していた宇宙飛行士である。この新型コロナウイルスで長期に外出自粛を強いられている日本人に対して、何かアドバイスをしてほしいというNHKのインタビューがあった。野口さんはいつもとかわらぬ茫洋と…

86)ミャンマー(ビルマ)語と私

コロナ禍で2か月ほどステイホームを余儀なくされた。世間の人達はその間に、家の片づけをしたり、家族のためにおいしい料理を工夫したり、読書にいそしんだり、いろいろされたことだろう。 私もいろいろ試みたが、何といっても大学時代に学んだミャンマー語…

85)ほむほむのふむふむ

ラジオ深夜便、朝4時5分からの「明日へのことば」で、短歌を紹介する「ほむほむのふむふむ」を聞いた。「ほむほむ」というのは、番組を主宰する歌人であり、エッセイストでもある穂村弘の愛称から名付けられた番組名である。まだ若い穂村氏のおっとりした…

84)住宅団地とスーパー

私の住んでいる家は、大手のM不動産によって開発されたM住宅団地内にある。一戸建ての住宅戸数が約3000戸、人口が約5000人。道幅の広い、緑に恵まれた静かな団地である。 移り住んだ36年前には団地には小さなスーパーが一つあった。M不動産の話では間もな…

83)パーマ屋さんのOさん

O(オー)美容室は、子供のころから馴染んだ言い方「パーマ屋さん」がぴったりのお店だ。店主のOさんは今年80歳のベテランの美容師さんである。小柄な痩せたご婦人であるが、元気いっぱいの、常に動き回っている女性だ。 外国旅行が大好きで、なかなか休みが…

82)花のアプリ

ずっと花の名前を覚えたいと思ってきた。知っているのは、バラとかカーネーション、せいぜい水仙、テッセンぐらいまでだ。散歩に行くたびに花の名前が分かったらなあという思いが強くなっていた。 そうした時に新聞か何かで「花のアプリ」があることを知った…

81)料理研究家小林まさるさん

NHK第一放送では毎日午後11時5分から翌朝の5時まで、「深夜便」という深夜番組を放送している。民放なんかの深夜番組と違って、いろいろ工夫され、夜中寝られない、また、夜中も働いている人達に向けての珠玉の放送番組である。 いろいろの内容が用意さ…

80)「~ぶり」はいつ使う?

新型コロナの第2期到来が報道される中で、テレビニュースで、また、新聞などで、次のような「~ぶり」の使い方が出てくるが、どうも気になって仕方がない。 感染者が1か月ぶりに100人を越えました。 感染者が40人を超えるのは3日ぶりです。 30代男性の感…

79)空港での盗難

10数年前のことである。息子が企業留学ということでロスアンゼルスへ行くことになった。夫と私はその見送りに成田空港まで出かけていった。アメリカへ留学したいというのが息子の夢でもあったので、息子が空港から飛び立っていくのを私達は祝福した。 やれや…