138)刑事コロンボ

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 水曜日夜の楽しみはBS3チャンネルの刑事コロンボである。以前放映したものの再放送であることが多いが、すっかり忘れている場合も多いので、気にせず見ている。

 コロンボ刑事が年とったなあとか、太ったなあと思いながら、でも、最近のような老けた顔を見ると若い頃がなつかしい気もする。

  コロンボ刑事のストーリーの展開は、最初に犯人が分かっていて、コロンボが犯人を追い詰めて自白させていくというやり方である。

 最初は、コロンボが小さな証拠を積み上げ、組み立てながら、じわじわと犯人を追い詰めていくプロセスが面白かったが、今は自分の英語力を伸ばすために見ているようなところがある。

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 他の映画に比べて、英語がクリアで分かりやすい。もちろん、テーマによって話される英語の難易度がかなり変わる。軍隊をテーマにしたものや、闘牛や賭け事の世界をトピックにしたアクションものは、会話自体が荒っぽかったり崩れていたりして、まったく分からない場合もあるが、女性が絡んでくるものは、会話が分かりやすく、英語だけでも楽しめるときもある。

 BS放送コロンボ刑事は日本語吹き替えになっていて、英語を聞きたい人は音声切り替えができる。私は英語に切り替えているが、悲しいかな英語力不足で、いつも分かったような分からないような不満足な状態続いていた。

 あらすじと、コロンボがどこを突き詰めていくかは、画面を見ていると何となく分かるので、それで良しとしていた。

 最近「字幕」機能が使えることを知った。日本のドラマでも、耳の聞こえない人や、音が聞き取りにくいお年寄りのために「字幕」ボタンを押すと、音声通りの日本語文字が出る。テレビの音を大きくしなくても字幕で理解ができる。病院なんかでは、音声を出さずに、字幕だけを流して放映しているところが多い。

 字幕を使うと、俳優は英語を話すが、画面には英語を翻訳した日本語が出てくるという形である。英語で分からない部分を日本語を読んで補うことができる。

 字幕を使うことで、映画の内容がよく分かるようになった。十分理解できなかったために起こるストレスがなくなって、映画を楽しめるようになった。

 しかし、である。

 私は気がついたのである。

 自分が英語はほとんど聞かないで、字幕の日本語ばかり読んでいることに・・・。

 

 短い挨拶とか受け答えの英語は字幕を見ないでも分かるのに、それも含めて全てを字幕で確かめている自分がいる。

 

 自分の長年の疑問は、日本語字幕を見ながら英語を聞くというやり方は、英語の勉強にとって役に立つのだろうかということである。

 もしかしたら、英語を聞いて、日本語の字幕を見て、頭の中では英語から日本語に翻訳ばかりしていることにならないだろうか。

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 一方、字幕を消してしまうやり方では、英語しか流れないから、その英語を分かろうとして一生懸命英語を聞く。必死になって、聞き取れた英語の単語や表現から、内容を理解しようと努力する。

 しかし、半分は分からないから、ストレスがどんどんたまっていく。

 

 字幕に頼ることは英語理解の妨げになるのか、それとも、英語力がまだその程度なのだから、分からないままに聞き流すより、字幕の助けを借りたほうがいいのか、まだ図りかねている自分がいる。

           

 一方、「刑事コロンボ」の内容については、コロンボの、犯人に対する容赦のない追い詰め方を見て、犯人が可哀そうになることが増えてきた。いくら犯人と言っても、「五分の魂」がある。犯人のそうせざるを得なかった心情をかえりみず、証拠を1つずつ出して迫っていくコロンボの冷たさ(?)が見ていられなくて、テレビを消してしまうことがある。

特に犯人が美人の場合は・・・。

 

すぐ可哀そうになったり、同情してしまうのは年を重ねてきたからであろうか?