123)4、50代でやり始めてください。

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 若いころは「仕事命」というところがあって、自分の健康をかえりみず、その仕事に没頭してしまうことが多い。私も4,50代のころは論文を書くために一日中机に向かっていたし、背中が少々曲がっても、胃が痛くなってもかまわないと思うことも多かった。

 4,50代は少々の無理が効くので、そのままやり通していくことができる。

 

 そして、60代後半、70代に入ると、4,50代の「無理のつけ」が回ってくる。

 

 私の場合は、曲がってきた背骨を放っておいたためか、70代になって強烈な腰椎の圧迫骨折を、同時に3か所も起こした。腰痛が続いたので病院で診てもらったら、一か所は完全に骨が崩れ、もう一か所は半分ほど骨が崩れ、最後の一か所は骨折が始まりかけているということだった。

     

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 6,70代になって分かってきたことは、仕事に没頭することは素晴らしいし、それだけの価値はあると思うが、やはり健康あっての仕事だということである。6,70代に健康でいられるためには、若いころの、せめて4,50代のころの健康管理、体力増強の努力が不可欠である。

 しかし、人間は愚かなもので、若いころに老年のことを考えて体を鍛えるなんてことがなかなかできない。

 腰痛で悩むこのごろでは、あ~、あのときに、誰か、「今無理をしないほうがいいよ。老後のために体を鍛えておいたほうがいいよ」と言ってくれていたらなあと思ってしまう。

 言ってくれた人がいたのかもしれない、しかし、そのときは老後のことなど考えることができなかった。

 

 2,3か月前であるが、河合恒(ひさし)氏が「今から始めよう!70代まで働く健康術

」というタイトルで、某紙にコラムを書いていた。(河合恒氏は、東京都健康長寿医療センター研究所、福祉と生活ケア研究チーム研究員である。) 氏はコラムの中で、「アクティブシニアを目指す心構え」として次の7つを挙げていた。

 私はそれを読んで、4,50代のときにこれらのことが分かっていたら、どんなに良かっただろうと思った。70代で分かるのではなくて、もっと早い目に分かっていれば、もっと有意義な老後が送れたにちがいないと思わざるを得ないのである。

 

「アクティブシニアを目指す心構え」

 

●①若いころから、仕事の合間に習い事や好きなことに取り組む。     

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●②暴飲は控え、健康管理を行う。

●③30分~60分の有酸素運動など、運動習慣を継続する。                       

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●④なるべく仕事を続けることを考える。今の仕事が難しければ、将来の転職も視野に入れる。        

●⑤定年前から趣味のサークルや地域活動への参加を模索する。

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  • ⑥定年後、家庭での役割終了後のサードエイジは、新たな活動の場を探す。家にじっとしていないこと。          

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  • ⑦「もう年だから」という言葉は封印する。

 

 この中で②③⑦の健康管理関係のものを除いた4つからだけでも、4,50代にやっておくべきことがよく見える。

 

*若いころから、仕事の合間に習い事や好きなことに取り組む。

*なるべく仕事を続けることを考える。今の仕事が難しければ、将来の転職も視野に入れる。

*定年前から趣味のサークルや地域活動への参加を模索する。

*定年後、家庭での役割終了後のサードエイジは、新たな活動の場を探す。家にじっとしていないこと。

 

 これらを4,50代にやっておけば、いや誰かがその時に言ってくれたら、70代はきっと楽に生きられたのに・・・。

いや、今からでも遅くはない。この4つを参考にして、少しでも頑張ってみたいと思う。

 もし、読者の中に4,50代の方がいたら、騙されたと思って、ぜひぜひ参考にしてください。