141)篠原涼子さんと市村正親さん

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 10数年前、篠原涼子さんと市村正親さんが結婚を発表したとき、私は「ああ、お似合いだな」と思った。篠原さんが妖精のような自由さを持っていて、それを温かく見守る市村さんがステキだった。

 しかし、最近2人が離婚したことを知った。非常に意外であったし、篠原さんが子供の親権まで捨てて離婚したと知って、考えさせられるものがあった。

 芸能界に住む人達であるので、我々庶民からは理解できない環境や風習、考え方の違いがあるのかもしれない。たぶんそうだろう。経済力を持つ女性が、生きがいを覚える仕事があるのに、何も我慢してまで、気持ちのズレてしまった夫と連れ添う必要はない。

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  夫が浮気したのではなく、何となくよく分からない理由で離婚をしたのは、三船敏郎の娘、三船美佳さんであった。

 愛らしい、明るいその笑顔は、彼女が幸せいっぱいであることを示していた。ところが子供もできて、まだ数年にしかなっていないのに、彼女のほうから三下り半を突き付けた。その理由がよく分からない。夫は高橋ジョージという「ロード」で日本中を泣かせた歌手である。年齢差が24歳あり、彼女の離婚主張の理由に彼の「モラハラ」というのがあった。

 「モラハラ」とは「モラルハラスメント」の略で、道徳や倫理に反する、精神面への嫌がらせをすることを指す。家庭でも職場でも起こるが、家庭では年上の夫が年下の妻に対して、家事や育児にいろいろの指導や説教や口出しをすることだ。

 若い妻は最初は黙って聞いているが、それが重なってくるとだんだん嫌気がさして、ついには夫の言動に耐えられなくなってくる。

 美佳さんが離婚を言い出したとき、高橋ジョージは最初何のことか分からなかったという。

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 女性ほどには想像力のない男性は、毎日の生活の中での自分の言動が、妻にどう影響を与えているかが分からない。表面上うまく行っていれば、それですべてがうまく行っていると思い込むのが男性だ。

 女性も悪い。自分が不快に思ったり不満を感じたら、きちんと夫に伝えるべきだ。

だが、妻は、伝統として日本女性の慎ましさを受け継いでいるのか、直接的に言ってはいけないと思うのか、逆に黙ってしまう。

 そして、女性の中に不満や苛立ちや、悲しみが蓄積して、ついには爆発してしまう。

 

 篠原涼子さんの場合も、市村さんとの年齢差は24あったという。最初はうまく行っていたのであろう。しかし、年齢差、世代差のある市村さんから見れば、妻として母としてもっとやってほしいことがあった。

 しかし、彼女は女優の仕事のほうを選んだ。子供の親権まで市村さんに渡して一人の道を選んだ。

 母親が親権を渡すというのは、普通は考えられない。子供は父親より母親になつくものであり、母親も子離れをするのは辛いはずである。

 篠原さんはそうまでして、自由になりたかったのだろうか。それとも、一部で報じられているように新しい恋人ができたのだろうか。

 

 子供と親権については、次のような友人の話が忘れられない。

 彼女は20代後半で医者の息子と結婚をした。恋愛結婚であった。しかし、しばらくすると、夫との間がうまく行かなくなってきた。努力はしたが、結局離婚することになった。

 彼女に医者のお嫁さんが勤まらなかったのと、姑との確執があったようだ。

 離婚に際して、夫側は子供の親権を要求してきた。2人の間には小さな男の子がいた。姑にしてみれば、こんな嫁に大事な孫は預けられない、また、医者の家系にとって大切な後継ぎだと考えたのかもしれない。

 友人は非常に迷ったが、最終的には子供を放棄することを選択した。

 「自分が一人で生きていくうえで、子供がいないほうが仕事もしやすいであろう」と考えたという。

 しかし、離婚をして、一人身になって、彼女は自由になったはずであるのに、彼女は子供を置いてきてしまったことを後悔し始めた。

 彼女が言った言葉が忘れられない。

 

「自分は自由になるために子供を置いてきたのに、置いてきたことで逆に自由をなくしてしまった」

 

 大ファンだった卓球の福原愛ちゃんも、子供を2人台湾に置いて、離婚した。

 小さい時から卓球一筋の生活であったので、結婚についても普通の人とは考え方が異なっているのかもしれないが、近い将来、たぶん、いや、きっと、子供を置いてきたことを後悔する日が来るのではないだろうかと思う。

(現実としては、江さんと愛さんの間では共同親権になっている。)

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