56)外国人留学生の会話(8)ネット社会

会話の参加者はアジア系の学生が大部分で、中国、台湾、韓国、そして、アメリカ滞在の長い日本人が加わっている。50)52)「ネットだと別人格」に比べ、国籍も参加者数も限られている。会話のテーマはインターネットとの付き合い方、特に子供に対する躾け(しつけ)をどうするかが中心になっている。フィラーや繰り返しが多いが、原文のまま載せる。

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s:みなさん、こんにちは。今日はご協力お願い申し上げます。

内容をまず簡単にまとめてみます。H協会は、平易な言葉で、「インターネットを利用する子供のためのルールとマナー集」という文章を公開しました。

で、長崎県、えーと、殺害、長崎県殺害事件のあと、子供たちとインターネットの付き合い方は(→が)関心を集め、ルールとマナーを求める人が多くなりました。

日本PTAの調査によりますと、現在日本ではパソコンはもはや(→すでに) 相当に(→かなり/相当)普及されました(→しています)

ですが、親の干渉派(→干渉)は少ないそうです。今後、大人、大人がどう子供のインターネット利用を取り締める(→取り締まる)かは大切な課題になります。

えーと、じゃ、まず、あのー、そうですね。皆さんの意見を聞かせていただきます。

えーと、ま、さっき言った通り、あのー、大人はどう子供に有効に(→有意義に)利用させます(→させる)か、ということについて。

u:今はIT時代がやってきたので、インターネットの広げる(→広がる)ことは避けられないトレンドだと思います。ただ、私、この、子供をインターネットからとおざく、遠ざけることはできないという意見に賛成です。

c:インターネットというのは現代社会に不可欠な手段ですから、子供としてもインターネットからたくさん勉強もできますし、有益な情報も入ってますから、遠ざけることはできないとも言えるし、遠ざける必要がないと思ってます。

g:えーと、小6女児殺害事件から見れば、子供のインターネット利用にはやはり何とかしたほうがいい、でも、子供をインターネットから遠ざけることは今、今の時点ではやぱり(→やっぱり)考えられないもので、だから、もっと、あのー、有効的な(→有効な)、子供に対して、その制限、インターネットの利用の制限をしたほうがいいと思います。

e:インターネットから子供を遠ざけるということは不可能だと、まず思います。それを踏まえて、ネット使用をもって子供たちは確実に視野を、が広がっているというふうに僕は考えているんで、これは世界の(→に対して)関心を高める刺激になってる、いい爆剤(→起爆剤だと思います。

y:今時代(→今の時代)は、えー、インターネットの時代というより、実は情報の時代と言ったほうがいいと思います。ただのインターネットはあまり意味ないものですけど、ほんとに価値のあるのはインターネットの上に流れている情報です。

えー、インターネットというのは、えー、前(→今まで)の情報の単体、本とか新聞というもの最大の区別は(→と比べて)、読み手は(→が) 分別(ぶんべつ)(→分類や区別)しにくい特徴があります。そして、私の意見は(→私は)、親や教師が子供に適正に、適切に干渉したほうがいいと思います。

s:じゃ、あのー、実は僕もそうと(→そう)思いますが、あの、子供たちをインターネットから遠ざる(→遠ざける)ことは不可能だし、遠ざるの(→遠ざける)必要もないし、あのー、ですんで、あのー、むしろ、えーと、ま、親達を(→が)どういうふうに子供たちをインターネット利用するとき(→子供たちのインターネット利用)手伝います(→手伝う)か、という問題から始めたいです。

えーと、問題点は記事も触れました(→記事にも触れてあります)が、親達も3040代くらいで、あの、えーと、パソコンの知識はあまり足りなくて(→ないので)、こういう直接的、直接に干渉できる、直接的に干渉できる親達は少ないと思います。こういう問題について皆さんどう思いますか。

e:僕もsさんのおっしゃったように、親よりも子供のほうがインターネット知識があるということ(→ことが)問題だと思います。あの、これでは、たとえネット上の便利なものを子供に教えようとしても説得力がない気がします。

c:親達の干渉は技術面ではなくて、注目している(→親が注目しているという)姿を見せるほう(→の)が一番重要だと思います。

子供に対して、えと、どう、どんなホームページに接続して、どんな情報を入手しなさいよとか、見てほしくないものを阻止するとか、そんな技術だけではなくて、それよりもっと重要なのは、むしろ「またインターネットを使ってますか」「どんなものを見てますか」「どんな面白いものがありますか」、そして、インターネットを通して「どんな友達を作った(→作りましたか)」と常に子供に聞いたりして、「私が(→は)あなたのインターネット利用ということに関心を持ってますよ。見てますよ。それから、誰も見てなくて(→見ていないときに)自由自在で(→に) 使える(→使う)ことはできないと、子供に伝えることが一番重要だと思います。

それだけでも、子供(→は)管理されてるような気持ちになって 慎重になると思います。

u:子供の判断力がまだ弱いので、親から適切な指導が重要だと思います。親は一番良い指導者だと思います。でも、この、人の中に子供の(→子供の)プライバシーの問題があるので、とても難しいです。でも、親は強い干渉の姿、表わない(→干渉の姿は見せないで)、子供といっしょにインターネットを利用して、したり、よく子供とコミュニケーションをしたり(→とったり)、今子供は何を(→に)関心を持っていること(→か) を(→など)、ちょっとそういう点で(→に)力を入れたほうがいいと思います。

s:私はuさんの意見(→意見に)賛成します。あのー、子供のインターネット利用について、親はやぱり(→やっぱり) 第一(→第一に)子供のプライバシーを尊重すること、そして、他には、親としては、やっぱり何ていう、子供のインターネットの利用に干渉し過ぎないで、子供を(→には)ちょっとした(→だけ)干渉をする(→した)ほうがいいと思う。たとえば、あのー、子供の閲覧したサイトをチェックするといったちょっとした干渉をするだけでいいと思います。

e:僕はuさんやcさんやgさんの言った、親と子供の間のコミュニケーションというのももちろん大事だと思いますが、あのー、やはり親として監視できる範囲は監視したほうがいいと思います。

あのー、今、実際にサイトブロックする機能などは(→が)あるのですから、もっと活用していくべきだと思います。

で、子供が一人前になるまで保護していくという考え方を持っても、自然でそれはいいと思います。