57)外国人留学生の会話(8)ネット社会②

前回に続いて、インターネットの正しい使い方を、子供たちにどのように方向づけていく(躾けていくか)が会話の中心になっている。ネットの使い方の基本には「人格」が関わっているという意見もあった。会話は学習者の発話のままを載せている。(→ )の中の訂正は一例でしかない。

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y:さっき親から子供を管理することが大事だということを皆さんが述べましたが、でも、もし、親が専門知識が持ってないで(→なくて)、あのー、ちゃんと管理できない場合はどうしますか。

たとえば、子供が、何か、子供が、えー、アクセスしたホームページがチェックできない親はけっこういます。

そういう場合は、そういう管理と、管理ということは不可能になってしまうかもしれないんですけど。

これについて皆さん聞きたいんですけど。

s:そうですね、あのー、eさんもおっしゃってた、あのー、サイトブロックとかそういう高級的な(→高級な)ソフトウエアの使い方は、使い込める(→使いこなすの)は悪くないと思いますので(→が)、こういう現実的な問題はなかなか無理そうです。で、あのー・・・。

g:子供のインターネットの利用には、子供のインターネットの利用を、えーと、監視するためには、親として一定的な(→一定の)、そういうインターネットに関する知識が必要で、親はやぱり(→やっぱり)子供のインターネットを正確(→正確に)使用させるために、親としては一定的な(→一定の)インターネットの知識を身に付けることが必要だと思います。

c:私は親はどんなに勉強しても、子どものほうが先にインターネットの知識を得てると思います。

たとえば、親が、えーと、子供が接続したサイトをチェックする方法を覚える前に、子供は先に履歴を削除する技術を覚えてるかもしれないし。

ただ(→だから)、親がついていくとか、技術面で(→を)考えるというのはちょっと無理なところがあるかもしれません。

そして、やはり子供に対しての教育が一番ですし、インターネットそのものの整備というか法規制などもとても重要だと思います。

u:親は子供(→子供が)利用したホームページは(→を)チェックした(→する)ことは、私、ちょっと反対です。

チェックしても、たとえば子供は(→が)何か悪いホームページ見たことが(→を)知って、今度は(→親が)何か怒って、子供はすいませんと言っても、たぶん翌日か、親のいないところでまたそのホームページ利用する可能性あります。ホームページチェックすることより、子供にこのインターネット利用上のマナーを躾けることが重要だと思います。

e:確かにみんなの言うことは正しくって、インターネット技術はつい最近発達した技術なので、全く知らない親も、そのことを全く知らない親もたくさんいると思います。

ただし、親として子供が何をしているのかを知るのは義務だと僕は思っています。

あの、子供が、たとえば、子供が気に入ったおもちゃがあれば、それを常に把握しておくというのは親としての1つの仕事です。

それで、たとえば、あの、鉄砲のようなおもちゃを絶対に持たせたくない親は、も、たくさ

んいるわけではないですか。そういうものは気にしてるのに、インターネットは気にしないというのはおかしいと思います。

もちろん完全な把握というものは難しいかもしれませんが、その方向に向けての努力というものは大切なんではないでしょうか。

y:はい、あのー、えー、かん、えー、かん、親からの干渉といったら(→は)、技術面的にあくまでも有限、有限だ(→限られている)と思います。

で、たとえば、子供は家で接続じゃなくて、たとえば何か普通の高級的な(→高級な)ネットバーとか、ネットカフェとか、何か、親の管理がゆるい友達の家でアクセスしても大丈夫じゃない、んではないん(→じゃない)でしょうか。

やっぱり、簡単に抜本的な解決策が(→として)、その、マナーの教育ですけど、一体どういうふう、どういうふうに躾けられますか。

それはほんとに自分も微妙なことだと思います。では?

親からの説教もあるし、悪いホームページからの影響も与えられますし、一体子供はどっちのほうに傾いているか、それは、何かちゃんと調べなければならないことです。

s:これは僕は自分自身これはマナーの問題じゃなくて、子供の人格の問題です。

えーと、そういうエロいホームページから避け、接続しないように監視するより、要するに、むしろ子供たちの健全的な(→健全な)人格を育成することは根本的なことです。

そういう健全的な(→健全な)人格が身に付けば、どういうホームページに行っても悪いことはやらないことに・・・。どうですか。

y:そういう人格は(→を)築くことは難しいと思います。一体この人は健全的な(→健全な)人格が(→を)持っているかどうか・・・。

s:あのー、難しいというより、199%の子供は犯罪してないでしょう。199%以上の子供は健全的に(→健全に)育ちましたね。ただ、それはそれほど難しいことと言えますか。

c:sさんが言いたいのは、完全な人格を持っていると、健全な人格を・・。簡単に言えばいい子だったら、自由にさせても、悪いことしないという・・・。

s:その通りです。エロいホームページでも、にしろ、ホームページにしろ、影響を受けないという抵抗力を身に付けると思います。

c:でも、一見大人しい子供、大人しく見える普通の子供ですけど、インターネット上なら人格が変わってて(→変わって)、とっても不思議とか、信じられないほどのことをしちゃう(→しちゃうこと)もありますが、もちろん親と学校はもう人格教育にも力を入れてますし、子供を一生懸命に育てたいという気持ちは、誰にもありますね。

それで、私の考えでは、子供に対してもインターネットは現実社会の一部だということを教えることがとても必要だと思います。

というのはネット上の世界は別の世界だと、子供だけではなくて、インターネットを使っている大人たちもそう考えてる人はたくさんいますね。

ネット上だったら自由にできるとか、ネット上だったら自分の行動や発言に責任を持たなくていい(→いいという)軽い考え方もありますので、それは、まず、なくす必要があると思います。