会話「余暇」の③である。外国人の日本語がわかりにくい大きな要因に、同じ事柄の繰り返し、言い直しがあるが、会話③でも、「田舎に、田舎で」「あまりないんで あまりないんで」「友達に、友達の家に着いたり」のように言い直し、繰り返しが目立つ。たぶん日本人でも実際の会話では同じようなことをしているのかもしれないが、1つ言葉を言ってしまったら、それが誤解を招く間違いでない限り、そのまま言い切ってしまうというのもスムーズに聞こえる方法の1つと考えられる。外国人にはそれをお勧めしたい。
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F:私、私はちょっと違って、田舎出身なんです。
小さいころ田舎に、田舎で育ってたんで、時間があればみんなで外で運動したり、自転車乗ったり、そういう(→そうやって)ストレスを解消しましたので。
学校のときとかも、学校の周りに田舎だったんで店とかあまりないんで、あまりないんで、デリバリ頼んで食べたり、しゃべったりしたんですよね。
とー、ちょっと大きくなって、今住んでるとこは都会なんですけど、毎日のように友達みんな集まって、お酒飲んだりそういうことが多いんですね、ストレス解消として。
すぐ近くに家出て(→家を出てすぐ近くに)、3,4分歩いたら、友達に、友達の家に着いたりするから、家に集まっておしゃべりしたりしました。
G:日本はアメリカに比べて、遊べるところが家から遠かったり、少なかったりするという主張(→意見)があったんですが、僕の経験では逆のほう(→逆)です。
えーあの、アメリカでは都会のほうに住んでいたんですけど、趣味は音楽や本を読んだりすることで、そこまで(→それほど)外には(→で)遊ぶ人(→人間)ではなかったんですが。
あの、日本に来てから、寮に住むことになって、僕の寮は例外的かもしれないですけど、近くには美術館が2つあって、カテドラルが1つあって、神社もお寺があって、それからピザ屋さん3つ、レストラン複数あったり、早稲田のほうにも近いからカラオケ屋さんがあったりしますが、寮の中でも野球場、バスケットボールコート、それからサッカーフィールドもあって。
で、あの、寮の共同生活や仲間意識という2つのすごく強調されているところがあって、必ず遊びたいと思ったら、その隣の人に話しかけたら(→必ず)、あの、すぐ遊べる、という、あの、ま、もし忙しくない場合なら、すぐ遊べるみたいな感じで、すごく、あの、ま、向こうに比べては優れていると思います。
市:みんなに質問したいんだけど、留学生の人ってどんなときにストレスを感じるんですか。参考のために皆さん一人一人、さっき都会だからっていうのもあったけれども、教えてほしいんだけど・・・。
C:僕の場合はみんなと違って、やっぱりいろんな(→いろんなこと)やってるから、そういう、そういう暇な時間がないってことで。
音楽ってすごい時間かかりますし、で、暇な時間あれば練習しなきゃいけない、で、その間に宿題やるみたいな感じで、ほとんどは宿題できない、それはもうストレスになるわけ。
やばい、あの、落ちる、授業、大学落ちると思ったりして、やっぱりそれもストレスになるし、みんなと違って。
でも、今の場合は、留学生、自分の留学生の人生にとって、ストレスを与えるっていうのは大学ですね。
正直言えば大学の勉強とかかなりハードで、いや、もちろんためになると思うし、自分の場合は、そんなに、あのー、何すか、出席もできないし、で、もう5回休んだら落ちるんじゃないですか。5回で落ちる、たぶんわかんないけど、落ちますよ。
あの、一応もうしょうがなく休む日もいっぱいあるし、だから、それ、逆に自分にとってはストレスになる。
ほかの人はわかんないですけど、自分の人生はすごい大学に応える(→応えられる)ような、ま、宿題とかすごい大変だと思うし、留学生にとって。
D:えー、僕は一般的にストレス感じない人なんですけど、昔から。
え~、ストレス感じるときは、やっぱ日本では宿題。
あと、うーん自分に、自分が、えーと1年間日本に留学することを決めたときは、やっぱ充実に(→充実して)毎日勉強して生活したいと思って、そして、今になってそれ、それ、思って振り返ると、ほんとに充実したのかなあ、充実した生活してるのかなあと思って、ときどきストレス感じますけど。
ま、一般的に楽観的なので、そんなにストレス感じないほうですね、僕は。
F:私は宿題が多くて早く寝れないんです。毎日1時過ぎて寝たり、家がちょっと遠いんで次の日は6時ぐらいに起きないと、だから寝る時間が少ないということでストレスが(→を)ちょっと感じて。
あとは向こうの友達とか親とか家族が(→に) 見たい(→会いたい)とき、見れない(→会えない)いっていうのが・・・。
E:やっぱここにいてたまるストレスは、何か、ま、当たり前ですけど、留学生だから留学生の扱いをされる、日本人じゃないっていうふうな、あの、ま、一番やっぱり感じるときはアルバイトのときですね。
それはまあいいとして、例えばやってるサークルとかでも、うーん、けっこうオープンしてる(→開(ひら)かれている)と思いますけど、それでもやっぱり、こう微妙なところ感じることがあって、そういうときはけっこう傷つきますね。
(「韓国人だからというのがありますか。」という質問に対して)
そういう韓国人だからっていうのはちょっとわからないんですけど、やっぱり別人の扱いっていうか、やっぱり電車の中とかでも急にこう韓国語でしゃべったり、外で電話に出たときに韓国語でしゃべったりすると、急にこうみんなが見たりするんじゃないですか。
そういうのが、どうしようもないと思いますけど、ちょっと気になる、そういうのあります。
G:ま、僕はそういう留学生あづかい(→扱(あつか)い)には(→は)あまり疑問に思ってないんですけど、あの、慣れやすかったっていうか、僕はその寮に住んでるからそこまで別人としてのそこまであづからない(→扱(あつか)われないかもしれないですから。
ま、先学期は皆と同じような感じで、ハードな勉強でストレスをよく感じたんですけど。
個人的には、もしその勉強が自分にとっては有意義か楽しいと思えば、そこまでストレスには思わないんですけど。
正直言えば先学期の日本語、何て言うんですか、この、あのここのプログラムの勉強は、向こうのクラスよりレベルが低いという、あのー、何か教え方などが、という感じがして、で、あのー、レベルが低くても、その宿題の量が多い。
で、あのー、あまりためにならなくても、簡単に教科書の表現を書き言葉にしたりするのは面倒くさいだけで、あまり勉強にならないと思いまして、僕はこの一年間は休学という形になっていますんで。
ま、今学期は合格するか否かは別として、どうでもいいですから、今学期は充実した一学期を、あの、過ごそうと決心して、ま、このような討論の、ためになる授業に出てるんですが。
それ以外は、ま、経営学のゼミに入って、あの、寮で仲間と活躍したりして、もっと何て言うんですか、今のストレスは、余暇がないっていうか、自分のやりたいことやれるほどの時間がないっていうこと、自分がやってることは全部自分がやりたいことですから。
あのー、時間がなくても自分がやってること全部楽しいと思いますんで、そんなに、前より忙しくても、全部やりたい楽しいことですから、あの、ストレスはなくなりました、ほとんど。
市:Aさん、何かストレス感じることありますか。
A:あります。何か皆さん今4レベルだと思いますけれども、あるいは、出てないかもしれないんですけど、えーと私今皆さんが批判してた3レベルにいます。
正直なこと言うと、私はほとんど宿題はやっていません。やっていなくて、どうしようってちょっとストレスがあることもありますけども、やっぱり時間のなさ、で、せっかく日本に来てるから、いっぱいやりたいことがありますから。
え~、ま、もし宿題をやったらすごいためになるものだと思いますが、えー、ほかのやることも価値がある。
で、ま、一番日々に感じているストレスは単純なことですけど、ラッシュの電車はやっぱり耐えられないなあと思います。
あのーこの大学以外のずっと離れているところも応募したんですけど、時々東京じゃなかったらよかったのになあと思うときもありますが、でも、やっぱり東京でしかできないこともいっぱいあると思います。
えーと、時間のなさ、通学、あるいはどっかの移動、いつも、何か複雑な、アメリカだったら車は、私は車持ってたから、もう好きなところで好きなときに待たないですぐ行けたのに。
ですから、それは大分違うと思います。で、あのう、皆さん私たちのレベルだと、ことばにストレス感じるかって先生は不思議に思うかも知れませんけれども、やっぱり時々自分の言いたいことをずばり、あまり考えないで言えるようになりたいなと思うときもあります。
え~と、Cさんがほかのこともやってると言ってたと同じように、私もほかにやりたいこと、ある一つのやりたいことあって。
え~何かビジネススクールへ行ってたときに、たくさん価値のあることがあるのに、その選択の、強制的に選択しないといけない。
事実なんだから、じゃ、宿題やるか、そのもう一つ大事なことやるかという選択もけっこうストレスがたまります。
あと、ま、あのう、家族、えーもう基本的に留学したいと思ってこっちに来ましたけれど、えー2週間で1回ぐらい1日だけ会ったりできたらいいなあと、まあ、無理ですけどね。
でも、何か今日皆さんの話を聞いてけっこう特に3レベルに対してみんな大学のハードさに開き直っているんですねって感じました。
すいません、じゃ、どうぞ、Bさん。
B:えーとですね。僕は今彼女がいないからストレスはないですけど、ないはずですけど。
僕の場合はたぶんね、東京の人が多すぎて、自分のスペースとか自分の時間ていうか、そういう何ですか、わかりませんけど、ただ人が多すぎて、うるさくて、それがちょっと気になる、と思います。
やはりどこに行っても待たなきゃ、待たなければならないし、どこに行っても人が多すぎて、すごいそういう自分のスペースに入ってしまうような気がして、最後にストレスになるような気がします。