「晩婚大国日本」③では、結婚と子供の問題、結婚せずに子供を作ることの是非、少子化の問題、などが話題となっている。結婚することによる負担が女性にのしかかることも女性が子供を産まない理由ではないかという意見も出た。留学生の意見の背景には、彼らが育った国の文化、考え方が色濃く反映されている。「晩婚大国日本」は、すべて発話のままを載せた。
(留学生の会話は「外国人留学生の会話」(10)をもって終了いたします。わかりにくいところが多々あったことと思いますが、少しでも読んでいただいて、彼らが日頃どう思っているかを知っていただければうれしく思います。)
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a:cさん、ちょっと聞きたいことがあります。
c:はい、日本で、日本で何かあの、長い間誰かと付き合っていると、あの普通はやっぱり結婚すると思うんですよ。だから日本での問題は彼女とか彼ができないという問題もなんか基本的な問題だと思うんですけど、それはやっぱたとえば、サラリーマンだったら時間がないていう問題もなんか大きい問題だと思うんですよ。
とても忙しい毎日でいつ新しい人に会えるかていうも(→のも)問題ですよね。
で、女性はやっぱり、あの、結婚したら仕事やめて子供を産んで、あの、ハウスワイフになるという考え方がまだ多いから、そのために結婚したくないという理由があると思うんですけど。
だから、理由が、男性が結婚しないという、女性が結婚しないという理由は何か二つの違う理由だと思います。
a:cさん、とてもいいことをおっしゃってましたから。
d:じゃ、僕の質問はもう3番のほうになってるんですけれども、実はもう結婚するか、しなくてもs社会的にもう関係ないですね。
実(→実際)の問題は子供がもう最近少なくなってるから、それは社会保障制度とか、あの、国全体にとって大きな問題になってると思いますが、結婚よりしょうじか(→しょうしか(少子化))のほうが大事だと思います。
g:あの、日本や韓国や中国では、結婚しなかったら、子供産まないですよ。
(その考え方変わればいいじゃないか、簡単に。)それが簡単に、それが簡単になんか、あ、変わればいいじゃないですか、その言葉で変わるもんではないですね。長い時間に・・
d:時間が必要なんですね。
g:そうですね。
k:私もgさんの意見は賛成しています。特に、もし、結婚しないのに、子供ができたことは非常に倫理的に社会から批判されたものですから、非常にこの生活を選んだ人は、かなりな勇気が必要です。
もうひとつの現実な問題は、このような子供ができたら、えー、産むことは(→が)できるかどうかも、それはたとえば子供を産むために病院に行くんでしょう。そのときに何か証明書が必要ですよね。
(結婚証明書?)ええ、そう、子供産むの、これは必要です。勝手に自分は、自分は子供を産みたいのは、これはたぶんできないと思います。
b:証明書がないとどうするんですか。
k:これは確かに私もわからないけど、特別何か申請があるじゃないかなと思います。
もう1つはこのような子供は小学、学校に入る、入るべきときに、これはまずは戸籍がもらえるかどうか、そして公立の小学校に入れるかどうか、入れ、入ることができてもその学費は、たぶん普通の子供より何倍になるかもしれません。
b:その子供に対し(→は)差別されていますか
o:これは中国だけですよね。あまり聞いたことないです。
e:子供の立場から考えても、ただ法律的な問題だけでなく、あの、心理の問題があると思います。
つまりアメリカでもそういう証明書が必要じゃなくても、あの、この子供から見れば、やっぱり、あの、母親とか父親、そういう家族が必要だと思います。
f:その問題はできちゃった結婚という形で、あられる(→あらわれる(現れる))のでしょうか。
mさん。できちゃった結婚、わかります、よね。これは肯定しますか、賛成ですか。
m:できちゃった結婚は、しないまま産んだほうよりはいいじゃないですか。できちゃった結婚は中国でもけっこうあります。
f:オーストラリア人にとってできちゃった結婚ていうのは、ま、ある程度ありますけど、ちょっとおかしくない、おかしいと思います。
o:まず責任のある人には、できちゃったていうことはまずないです。作りたくなければ作らない方法はいくつかあります。(笑)
(できちゃった結婚の友達、2,3人がいるよ。)私もいます。でも、その人ができちゃったということは責任がないということになると思います。
n:私は言いたいことは、あの、日本では晩婚したら、子供のことは、子供は減るということをもたらすですね。
でも、中国では、今晩婚を勧めています。確かに晩婚、医学で晩婚したら子供にちょっと、あの、よくないところがありますが、でも、また晩婚を勧めています。たぶんこれは中国の人口が多いと関係がありますね。
b:最後の質問に進みたいと思います。あの、第4目は晩婚の対策があるかということですね。皆さん、どんなお考えをお持ちですか。
a:ここでは日本の晩婚について何か対策があるかどうか、ほかの国は、特にヨーロッパのほうは問題になっていませんから、何か対策も要らないですね。
だから日本について、日本のためです。皆さんどうぞ意見を言ってください。何かみんな結婚したくない、子供もないし、人口もだんだん減っていく、社会問題も発生してくると思います。何か対策ありますか。どうぞ、dさん。
d:じゃ、経済学者の考え方として、あの、特に子供がない人の税金を高くすればいいと思います。
o:それはすでにもうそういうことがあります。たとえばアメリカでは、結婚した夫婦は子供3人いれば3人分の税金がちょっと減るわけですね、それもあります、最初から。
(日本もありますか。)
市:はい、税金の控除とか減税とかあります。
a:韓国にも晩婚の問題ありますから、hさんは。
h:そうですね。ま、税金の問題、税金をちょっと低くして、子供がない、いない人はもうちょっと高くして、であると、それはいい対策と思いますけど。
子育て、子育てに入る必要な費用があるじゃないですか、それが今、えーと、だんだん高くなっている状態なんですね、子供のときから、ま、大学費用、それがだんだん上がっている、そういう傾向がありますから、まあ、お金の問題だけを考えてみると、そうしたら、ま、えーと産まないで税金払いましょうという可能性ありますから、税金それだけでちょっと解決はできないと思いますね。
e:今の問題は晩婚ですが、未婚ではないよね。つまり、たぶん多くの女性はある程度で(→ある程度)自分の仕事を勤めたあとでは結婚するという決定があると思います。だから、あの、一番大切な問題は、どやって女性が仕事をしながら、働きながら、子供を育てるかという体制が必要だと思います。
b:それに関して何か意見ありませんか。
h:今欧米の国々はなくなったんですね、今の問題は。だから、その経験からすると、ということを聞けば・・。
f:男女差別をなくすこと、古い考え方をなくすこと、あと、それで・・大切。
o:僕はある程度fさんと(→に)賛成します。言い換えれば、政府ができることじゃないと思います。個人個人の問題ですよね。
政府は何の対策しても、それは個人の道徳とかその価値観とか変わらなければ、この問題も変わらないから、政府は何をしてもあまり効果はないと思います。
b:日本では、よく聞いてるのは、お金がないから子供が(→を)産まないんじゃないですか。
o:日本人はいくら金を稼いでも金はないという(笑)だから、それはあまり通用しないと思います。
a:じゃ、今日の討論の結果をちょっとまとめてみます。oさん、お願いします。
o:司会者の仕事から退職しましたので。
市:まとめるのは司会者の仕事ですよ。簡単でいいですから。まとめられないでもいいんですよ。いろいろ意見が出ましたというのでも。
b:今日はいろんな意見が出ました。あの、その、話し合いに参加して(→してくださって)ありがとうございました。このお話し合い通じていろんな学ぶことができて、よかったと思います。はい、以上です。