261)朝ドラ「ブギウギ」

 

         


 今日1月18日(木)の話の内容は、アメリカ兵と恋する「小夜」がスズ子さん宅へ挨拶に来るところである。今まで、スズ子のお付きをしていた田舎者の小夜が、スズ子にアメリカ兵との結婚報告するために、彼を連れてスズ子の家を訪ねる。

 

        

 

 アメリカ兵に騙されていると信じているスズ子は怒っているし、小夜は自分の気持ちをスズ子に理解してほしい。朝ドラのストーリーとしては、このところ、かなり盛り上がり、濃くなり、熱くなっているところである。

 

 8時15分が来て、朝ドラが始まる。例のにぎやかなブギウギのう歌が踊りとともにテレビに映される。たぶん初回にはほとんどの視聴者が衝撃を受けただろう、そこに登場して歌いながら踊っているのは、まるで骨と皮の女性(笠置シズ子さんをイメージした?)である。顔はやせ衰え、頬はごそっと削げている。ワンピースを着て踊るのだが、その首は、その手足は、その胴体は、ガリガリの骨みたいな女性の人形である。 

 

         

 

 そのガリガリの骨人形が毎朝毎朝出てきて、脚をあげたり、スカートを上げたりして、踊りまくる。歌いまくる。なんで、ガイコツなのか、と視聴者は皆驚いたし、不満に思った人も少なくなかったはずだ。

 私も不満を抱いた一人である。しかし、一方で、こう考えようとも思った。

「このぐらい痩せた人が登場してもいいのかもしれない。毎朝ピチピチの、豊満な、魅力たっぷりの女性が登場していたら、その部分が濃く厚く(熱く)なって、毎日の朝ドラにはしつこくなりすぎるかもしれない。

 そうなると、かえって、視聴者は飽きてしまうかもしれない・・・。

 

 私はそう思いながら、痩せッピの歌とダンスを我慢してきた。そして、2か月ぐらい経って、だんだん気にならなくなり始めている自分に気がついていた。

 

        

 

 そして、今日、「2024年1月18日のブギウギ」のタイトル画面を見た時、「この痩せッピぐらいがちょうどいいなあ!」と思ってしまった。

話の内容が盛り上がっていて、濃いので、タイトル画面がさらーっと、ガイコツぐらいがちょうどいいような感じがした。

タイトル画面の制作者は、そこまで考えて、痩せッピ笠置シズ子人形を用意したのだろうか?

 

       

 

 朝ドラ「ブギウギ」は好評のようである。かの名歌手笠置シズ子の半生を描いたドラマである。スズ子を演じている趣里さんが、大阪弁を徹底的に訓練して覚えたと聞いてびっくりした。両親の水谷豊も伊藤蘭さんも、特に大阪弁を話す人ではないのに、どうして彼女がベラベラと、まるで大阪出身のように大阪弁をしゃべるのか不思議だった。そうか、それは彼女のすごい努力の結果なのだ。

 

         

 

 「小夜ちゃん」役の富田望生もあんな田舎娘丸出しの、品のない女性を演じているが、素の彼女はもっと素直な、可愛らしい、今風の女の子だ。彼女なりの演技も大したものだ。

 最近登場の喜劇王タナケンの生瀬勝久も、渋い役者さんであるだけに、いい味を醸し出している。

 

        

 

タイトルソングと踊りに、思い切ったアイデアをぶつけた「ブギウギ」の、更なる今後の展開を期待したい。