特にスマップが好きだったわけではないが、映画「私は貝になりたい」や「模倣犯」を見たとき、きれいな俳優さんだなあと思ったのが元スマップの中居正広さんである。
特に、真面目な顔をして何か考えている顔は、どこか冷たくて、無表情で、しかし、きりりとした上品な美しさがある。「模倣犯」の主人公のような美少年で、ニヒルな役どころにはぴったりだ。
2016年にスマップが解散して、他のメンバーが着実に発展していっている中、中居さんの番組が打ち切りになるなどと噂されるが、映画やドラマに出演の話は来ないのだろうか。
くだらないトーク番組や、ワイドショーは、中居さんがやらなくても、他の人にやってもらう。中居さんは基本から演技の勉強をし直して、本格的俳優になるべきだと思う。
役どころは、古いと言われそうだが、松本清張の「砂の器」の主人公とか、アランドロンがやった「太陽がいっぱい」の主人公とか。現代版で言えば、東野圭吾のミステリー作品などもいい。頭の切れるベンチャー企業の若社長や病院経営者など、少し冷静沈着な策士の役どころが向いていそうだ。
これからまだまだ長い人生なのだから、このあたりで皆が驚くような転身をして、自分に与えられた美貌と才能を生かす道に進んではどうだろうか。
7月9日のスポニチ「中居正広」に、女優・本田翼たちと出演した番組が取り上げられ、中居さんの結婚に対する考え方が載っていた。
中居さんの言葉を、(一般の女性からの悩みを聞くコーナーで)掲載されたまま紹介すると、
「結婚ってよく、幸せになりますとか幸せにしますとか(言うけれど)、僕はこの人と 結婚する、この人と幸せになるっていう考え方じゃないんですよ」
「結婚してない僕が言うのもあれだけど、この人と一緒にいても不幸でも構わない、っ て思える人と結婚したいと思っている」
「この人だったら、もし今後不幸なことがあったとしてもいられる人と、一緒になりたいと思って。それで1回も結婚してないんだけどね」
そして、遠距離恋愛中の彼氏の元へ行くかどうか迷う相談者に対しては、次のように答えている。
「結婚とか(は)、得るものがあるなら何か失うつもりじゃないと。全部が全部、自分の手には入らないと思います」
そのあと本田さんから、「中居さんは失えないから、結婚してない」と言われ、「僕は全部得てしまったから」と答えていた。
最後の部分は、中居さんの、持ち前の自信過剰の表れだと思うし、もっと謙虚になったほうがいいと思う。
しかし、前半の結婚観は「ふーん」と思わせるところがあった。48歳という年齢のせいかもしれないが、結婚を、そして、妻となる人への愛情を感じさせる。
照れ臭いのか、彼は物事にまっすっぐに向き合わず、偽悪趣味的な、また、無責任な、自分は関係ないよというような発言をすることがある。ファンが、また、私のようなファンでもないがそう嫌いでもない人間が、中居さんに期待しているのは、いつも斜めに発言する代わりに、物事に真正面から向き合って、誠実に優しく対応していく力を培ってほしいことだ。
多額の寄付を26年間も続けているという中居さんの「心根」や「本領」を、仕事面でももっともっと発揮してほしい。